文化財改修

  

  
大正6年(1917年)に建てられた、農家の間取りと町屋の意匠とを併せもつ古民家です。
隅田川沿いの生活文化を伝える遺構として、墨田区有形文化財に指定されており、
現在は  墨田区立 立花大正民家園 として、一般に公開されています。
 
早稲田大学建築史研究室への技術協力として、改修設計と工事監理を担当しました。


 

主人居室 

もとは囲炉裏のあった主人居室。
神棚・仏壇は部屋を分けることが多いが 
ここでは珍しく同じ場所に同居している。

入側縁

間取りは農家の四間型を改造したもので、
南側庭園に面して入側縁がある。玄関の
ある正面は東向きとなっている。

座敷 

座敷の正面側には土間口とはべつに 
来客用玄関(旧玄関)を備えている。
飾られているのは破魔矢。

奥座敷

数奇屋風のつくりの奥座敷。
かみてに平書院・入側縁がある。
現在は茶道等の活動に用いられる。


正面外観 

水害対策としてツシ二階(屋根裏) 
のある外観が、隅田川沿いの 
生活環境を物語っている。

屋敷入口
 
隅田川の墨堤に面する屋敷入口。
土手から数段下がった位置にあり、
水害の歴史をうかがわせる。

所在地  東京都墨田区    構造規模  伝統木造平屋(ツシ二階)
延床面積   113.22 m2    改修施工 (有)大榮工務店

  

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 村田栄理哉/村田建築都市研究所 一級建築士事務所
 茨城県つくば市吾妻 4-9-2-303-303 Tel/Fax: 029-851-3812 e-mail: info@em-arch.com